肩こりと胃疾患

ピロリ菌除菌で肩こりが治る?

 肩こりに苦しむ人は多いことと思いますが、意外なことに最近、「肩こりの原因は胃をメインにした内蔵疾患である」と言うことが言われています。
 これはとある鍼灸師さんが気づいたもので、酷い肩こりの人はほとんどが胃も調子が悪いと訴えるのだそうです。これを西洋医学的に調べたところ、肩こり症の人の95%近くの人に何らかの胃疾患があったそうです。
 もともと漢方では、胃が悪いときに左肩、胆石の時に右肩、心臓疾患で左肩から腕、が凝る、といいます。昔からその関連性は言われてきたことでもあったのですね。

 さて、最近の胃の疾患といえば、「ヘリコバクター・ピロリ菌」です。胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃ガンの原因菌とも言われている恐ろしい菌です。昔は、胃にはその強酸性のため、微生物は棲めないだろうと言われていたのですが、とんでもない。しっかり生きている菌がいたのですね。
 この菌は水の環境が悪い場所に多く生息していると言われます。先進国では少なく、途上国で多いということや、日本でも高度成長期以前の世代に多く、それ以後の世代には感染者が少ないということが言われています。現在日本人では、50才以上で60〜80%の人が感染していると言われています。
 また、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の人もまず100%感染していると考えた方がいいようです。つまり中高年の人で、慢性的に肩こりに悩んでいる人は、かなりの人がピロリ菌が原因であると考えたほうがいい、とも言えるのです。

 ピロリ菌の検査は呼気でも診断できます。これでもし、規定以上のピロリ菌が検出されたらそれを除菌するのが望ましいのですが、問題点がひとつあります。(現在当院ではこの検査は行っておりません)
 それは、保険が効かない、ということです。保険機構の財政難から予防を目的とした除菌には否定的な見解なのです。認められるとしても胃潰瘍、十二指腸潰瘍の人だけになるでしょう。  ただし、自費で治療してもこの先、いつまでも胃薬を飲んで苦労するよりは安上がりです。それに胃ガンに進行する可能性もあります。除菌しておくに越したことはありません。


肩こりと胃疾患に関する報告を転載しておきます。
医療法人 小室医院
宮崎地方会 岩永 有恒

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